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トリブラに愛を注ぎつつ、私的おすすめ本の紹介や、読んだ本にまつわるssなど、思いつくままに・・・
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蛮の視線に、男は気づいたようだった。そっと顔を上げる。
獣じみた鋭い目が、二人をじっと睨みつけた。

「えっ!?えっ!?・・・・ってコトは、士~度―っ!!!!」

銀次(タレ)は、喜びをこめて男に飛びついた。蛮の時と同様、肩に乗ってじゃれじゃれする。

「士度~っっ!会いたかったよう。久しぶりだねえ。・・・・それにしても、士度どうしてこんなこところに?」

キョトンとした表情で、銀次は問い掛けた。
すると、男は「ようやっと気づいたか・・・・。」と言わんばかりに、ため息をついて言った。

「お前ら、ここに入って地上に戻るつもりなんだろ?じゃあ、一つ忠告しておいてやる。特に、そこの金髪の。」

男は、銀次を指差して言った。

「・・・・オっ、オレ?」

銀次は、ぽかんとしたまま、人差し指を自分に向けた。
(水臭いなあ。ちゃんと名前を呼んでくれればいいのにさ。)

「お前は、ここのモンじゃねえだろ?まあ、もっとも、お前がそうじゃなきゃあ、そこのツンツン頭は地上へは戻れねえだろうがな。」
「ああ゛?ツンツン頭だ?だーれーに向かって言ってやがるこのサル回しが。」
「あああっ、蛮ちゃんお願い落ち着いてぇぇ。」

すると、二人の様子にあきれたようにして、男は言った。

「ものはたとえだ。それに俺は、お前らの名前を知らねぇ。」
「そっそうなの?」

じゃあ、士度のそっくりさん?
首を何度もかしげながら、銀次(タレ)は男の顔をまじまじと見つめた。

「何だ、どうかしたか?」

銀次(タレ)のつぶらな瞳を見ると、男は、どこか不審げに銀次を睨んできた。
(・・・・やっ、やっぱり、似てる。っというか、ほんとに瓜二つなんだけどなぁ・・・・)

「うっ、え~と、なんでもないですっ!」

すっかり硬直してしまった銀次(タレ)は、鬼教官に名指しで呼ばれた生徒のごとく、ピシィッとまっすぐに背を伸ばして答えた。

「そっそれで、何なの?」

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