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お待たせしました。

委員会対抗のサバイバル鬼ごっこ」 の第7話「用具委員長を確保せよの段」後編

前回アップできなかった分です。

すぐにアップできなくてすみませんでした

ではでは、続きは以下にて。

 




それでは、前回の続きです↓↓


***************

 

 また他方では。

「たぁッ!」

「まだまだッ!」

「負けるかッ!」

 文次郎と留三郎の喧嘩も、まだ続いていた。

   「まだやってるよ、先輩方」

   「いつも懲りないよね」

   「いつ終わるんだろ」

 観戦する後輩たちが、いい加減飽き飽きしてきた、その時。

「ところで、留三郎?」

 ふと、文次郎が問い掛けてきた。

「何だ、文次郎ッ!」

「もうそろそろ、変装を解いてもいいんじゃないのか?」

「えっ!?」

 突然の文次郎の爆弾発言に、一同に驚きがはしる。

 すると、留三郎が、顔の皮に手をやった。

「やっぱりバレてましたか。さすがは潮江先輩」

 留三郎が、顔の皮をはいだ!中から現れたのは…

「5年ろ組の鉢屋三郎先輩ッ!?」

 そう、学園一の変装の名手、5年生鉢屋三郎だった。

 鉢屋三郎。

 “千の顔をもつ男”と言われており、変装の腕前は、先生にすら見破られないと自負するほどの人物。

 そんな彼だが、さすがに、普段からしょっちゅう留三郎と喧嘩しており、彼のことを知り尽くした文次郎の目は、欺けなかったようだ。

「どうして鉢屋先輩が、食満先輩に変装を?」

 ここにきても冷静な庄左ヱ門が、三郎に問い掛けた。

「火薬委員の兵助に頼まれたんだ。倉庫の鍵を開けるのを、食満先輩にお願いしたいんだって」

「どうして倉庫の鍵が必要なんですか?」

 すると、三郎は急におどろおどろしい表情になって言った。

「それはね…」

「そ、それは…?」

 一同に緊張がはしる。

 ――と、その時。

「それは、私から説明しよう」

 不意に、後ろから別の声がした。一同が振り返ってみると。

「あ、あなたは…ッ!」

 その人物を見て、生徒たちの顔に緊張した面持ちが浮かぶ…と思いきや。

「「「「「こんにちは~!タソガレドキ軍の忍び組頭!」」」」」

 急に、笑顔で挨拶してきたよい子たちに、タソガレドキ軍の忍び組頭、雑渡昆奈門はコケた。

「さっきの前フリは何だったんだ…まぁいいか」

 この挨拶は、忍たま乱太郎のお約束なのだ。

「そんなことより、忍び組頭は、忍術学園に何をしに来られたのですか」

さっきの挨拶などなかったかのように問う庄左ヱ門に、「庄ちゃんてば、相変わらず冷静ね…」という声がとぶ。

「それなんだが、実は、部下の尊奈門が、どうしても土井半助に勝ちたいと言って城を飛び出していってしまってね。それで、連れ戻しに来たんだ」

「あれ?でも確か、前にもそんなことがありませんでしたっけ?」

「そうだ。これであいつが無断欠勤をするのは4度目になる。毎度毎度、私が休暇届けを出しているのだがな」

「はぁ。それは、忍び組頭も大変なんですね」

「そこで、君達に協力してほしい」

「僕たちに、協力?」

「そうだ。もう二度と無断で城を抜け出さないために、尊奈門を勝たせてやりたいのだが、あいにくと今のあいつの実力では、土井半助に勝つのは難しいだろう。

そこで、尊奈門が土井半助に勝つために、君達に一肌脱いでほしいんだ」

 すると、黙って話を聞いていた文次郎が、口をはさんだ。

ちょっと待てッ!

なぜ我々忍術学園の生徒が、忍術学園の先生との勝負で、敵であるタソガレドキの忍者に加担しなければならないんだ?おかしいだろうがッ!」

「もちろん、協力する、しないは君達の自由だ。

だが、私には伊作くんとの縁もある。それに、今後のことを考えても、ここで私に協力しておいて、損はないと思うがね」

 あくまで決めるのは君達だー

 問い掛ける昆奈門に、生徒たちは思案顔になった。

 とりわけ、教科担任として土井先生に普段からお世話になっている1年は組の生徒には、悩ましい選択だ。

「どうする、庄左ヱ門?」

「どうするって言ってもなぁ。土井先生は、僕たちの先生で、いつもお世話になってるし」

「でも、ここで尊奈門さんが負けたら、また土井先生を倒しに忍術学園に来るんだよな?だったら、今のうちに、一度勝って、すっきりしてもらった方がいいんじゃないか?」

「それは、そうかも…」

 きり丸の言葉に、全員が頷き始めた。

「結論は出たかい?」

「わかりました。忍び組頭!」

「僕たち、尊奈門さんが土井先生に勝てるよう、忍び組頭に協力します!」

「それはよかった。では早速だが」

「あの…ところで、忍び組頭」

「なに?」

 話を折られキョトンとする昆奈門に、団蔵はとても言いにくそうに言った。

「さっきから、足を揃えて座るの…やめてもらえませんか?」

「なんで?」

「いやぁその…なんて言うか…」

 この癖だけは、いくらタソガレドキ忍者の部下から言われてもなおらない、雑渡昆奈門だった。

 


***************

 

ここまでお付き合い頂きまして、ありがとうございました。

いよいよ佳境に差し掛かってきました、第7話でした。

 

長々と続けてきたこのシリーズですが、

おそらく、次回が最終回になると思います。

果たして、土井先生と尊奈門氏の決着は着くのか!?(っていうか、つけていいのか?

そして、「鬼ごっこ」の行方は・・・

 

どうぞお楽しみにvv

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